小湊鐵道(小湊鉄道)が台風の影響で運休していると聞いて、「いま遊びに行っても大丈夫なのかな?」と不安になっていませんか?
結論からお伝えすると、2026年10月現在、小湊鉄道の五井駅〜上総牛久駅間は通常通り運行しています。
ただし、上総牛久駅から先の養老渓谷・上総中野方面、および接続する「いすみ鉄道」は全線で運休しています。
いすみ鉄道(大原〜上総中野)は事故の影響で全区間で代行バス輸送となっており、現在は鉄道だけで房総半島を横断することはできません。
私は2019年3月に五井駅から上総中野を経由し、いすみ鉄道の大原駅まで全線乗り通したことがあります。
あのノスタルジックな風景は本当に素晴らしく、両線の早期復旧を心から願っています。
そこで本記事では、2026年10月最新の小湊鉄道・いすみ鉄道の運行状況と、お出かけ時の注意点を分かりやすくまとめました。
2019年当時の写真や実体験も交えて解説しますので、旅行前のチェックにぜひ役立ててみてください。
■ この記事で分かること
- 2026年秋に列車が走っている区間
- 上総牛久駅から先の代行バス
- 今乗れる区間で使えるお得なきっぷ
- トロッコ列車と夜のビール列車
- 2019年に撮った運休区間の駅

小湊鉄道線の基本と文化財の駅舎

小湊鉄道線は、千葉県市原市の五井駅から大多喜町の上総中野駅まで、全長39.1kmを走る路線です。
1925年の開業から100年以上の歴史を誇り、沿線には今もなお昭和レトロな雰囲気を残す木造駅舎が数多く佇んでいます。
旅の計画に役立つ駅の基本情報や注目の見どころをはじめ、東京からのスムーズな行き方を見ていきましょう。
五井駅から上総中野駅まで18駅
小湊鐵道線は、起点の五井駅から終点の上総中野駅まで全18駅を結ぶローカル線です。
全線にわたって架線(電車に電気を送る電線)がない「非電化路線」であり、線路上をエンジン音とともに走るディーゼルカー(気動車)のレトロな味わいを楽しむことができます。
東京から五井駅まで約60分
都内から小湊鉄道に乗ってローカル線の旅を楽しむなら、まずは乗り換えの拠点となるJR五井駅を目指すことになります。
■東京駅から五井駅へのアクセス(現在の注意点)
通常の所要時間:東京駅からJR総武線快速などで約60分(※正常運行時の目安)
内房線の運休区間:台風の被害で、五井駅より先の姉ケ崎駅〜長浦駅間が運休中です(2026年10月25日現在)。
東京方面から五井駅までは、この運休区間を通りません。
五井駅はJR内房線と小湊鉄道線が同じ構内にある共同使用駅で、スムーズに乗り換えができるのが魅力です。
通常であれば「都内を朝に出発すれば昼前には小湊鉄道の列車に揺られる」という手軽な距離感です。
ただし、台風被害の影響が続いているため、時間に余裕を持ったスケジュールを組むのがおすすめです。
駅舎や橋は国の登録有形文化財
2017年、小湊鉄道の駅舎や橋、トンネルなど22件が国の登録有形文化財になりました。
2018年には「小湊鉄道とその沿線の景観」が、千葉県のちば文化資産に選ばれています。
小湊鉄道線の最大の魅力は、開業当時の姿を色濃く残すレトロな駅舎が、今なお日常の「現役の駅」として利用されていることです。

2026年秋の運行状況と代行バス

2026年10月現在、小湊鉄道で列車が運行しているのは五井駅〜上総牛久駅の間のみです。
上総牛久駅〜上総中野駅の区間は、2026年9月21日に発生した台風25号の被害により、当面の間運休となっています(出典:小湊鉄道公式サイト)。
お出かけ前に知っておきたい代行バスの運行曜日や、全線運転再開の最新見通しをチェックしておきましょう。
五井駅〜上総牛久駅はふだんどおり運行
五井駅〜上総牛久駅の区間は通常通り運行しています。
土日祝日にご乗車される方は、上総牛久駅での折り返し運行ダイヤ(時刻表)を意識して旅行計画を立てるのがおすすめです。
上総牛久駅から先は「平日のみ」代行バスが運行
2026年10月14日より、上総牛久駅〜上総大久保駅・「市原市石神」間で代行バスの運行が開始されました。
ただし、小湊鐵道の公式発表によると、代行バスの利用にあたっては以下の点に注意が必要です(出典:小湊鉄道のお知らせ)。
- 平日のみ運行(土日祝は運休):土日は代行バスが走らないため、上総牛久駅から先へ進むことはできません。
- 便数が大幅に少ない:通常の列車ダイヤに比べて本数が限られています。
- 養老渓谷・いすみ鉄道方面への通り抜け不可:10月19日から「市原市石神」バス停は、養老渓谷駅から徒歩約500mの場所に移りました。ただし公式サイトでは、養老渓谷方面やいすみ鉄道方面への乗り継ぎには利用できないと案内されています。
週末にお出かけの際は、上総牛久駅で折り返す往復観光プランを立てるのが安心です。
3度の被災と全線復旧の見通し
2026年の小湊鉄道線は、6月と9月の台風と8月の千葉豪雨で3度の被害を受けました。
10月6日時点で、台風25号による被害は上総牛久駅〜上総中野駅のあいだの26か所にのぼります。
小湊鉄道は10月13日から復旧工事に取りかかりました。
工事が終わった区間から順に再開をめざしますが、全線の開通には半年から1年以上かかる見込みです。
■ お出かけ前に確認したいこと
- 当日の朝、小湊鉄道公式サイトの運行状況を確認する
- 代行バスの区間や運行日は、今後変わることがある
今乗れる五井〜上総牛久の楽しみ方

実は、五井駅〜上総牛久駅の区間だけでも1日たっぷり楽しむことができます。
現在小湊鐵道では、この区間の運行に合わせてお得な企画乗車券(フリーきっぷ)が発売されています。
お得なきっぷの概要をはじめ、人気の観光列車の情報や、時刻を気にせず気軽に巡るおすすめの日帰り散策プランをご紹介します。
「小湊鉄道たべあるきっぷ」で五井〜上総牛久間が乗り降り自由!
「小湊鉄道たべあるきっぷ」は、2026年10月10日に発売された大人2,200円のお得な企画乗車券です(出典:小湊鉄道のお知らせ)。
きっぷには以下の2つがセットになっています。
- 五井駅〜上総牛久駅間の「1日フリー乗車券」(途中下車も自由)
- 指定店舗で使える「飲食券1,000円分」
五井駅〜上総牛久駅間の片道普通運賃は710円(往復1,420円)のため、飲食券1,000円分を合わせると合計2,420円相当になります。
つまり、単純に往復して食事を楽しむだけで220円分お得になる計算です。
途中で下車して散策すれば、さらにお得感が高まります。
飲食券は、五井駅〜上総牛久駅周辺の対象5店舗(スタート時点)で利用可能です。
※購入時の注意点
本きっぷは五井駅・光風台駅・上総牛久駅の「自動券売機」でのみ販売されています。
駅窓口での販売はなく、大人用のみ(子ども用の設定なし)となりますのでご注意ください。
五井駅の「こみなと待合室」で列車を眺めながらコーヒータイム
五井駅東口にある「こみなと待合室」は、小湊鐵道が運営する人気のカフェです。
店内からは運行する列車を間近に眺めることができ、旅の合間にゆったりとした時間を過ごせます。
実は、「小湊鉄道たべあるきっぷ」の乗車券を提示すると、ホットまたはアイスのコーヒーが1杯無料(400円相当)になる嬉しい特典がついています。
※利用条件:コーヒー無料特典が使えるのはきっぷを購入した当日のみとなります。
観光列車「房総里山トロッコ」と「夜キハ」も上総牛久駅まで運行中
小湊鐵道の名物列車である「房総里山トロッコ」とイベント列車「夜キハ」も、現在は五井駅〜上総牛久駅間で運行されています(出典:小湊鉄道公式サイト)。
1. 房総里山トロッコ(予約制)
窓がない開放的な車内から沿線の風景を楽しめる人気列車です。
- 料金:1,510円(片道運賃710円 + トロッコ指定席券800円)
2. 夜キハ(土曜日限定の夜間イベント列車)
ビールなどの飲み放題とおつまみ弁当が楽しめる、土曜日の夜限定で運行する特別なディーゼルカーです(出典:小湊鉄道公式サイト)。
季節によって料金や運行期間が異なります。
- 秋シーズン(〜2026年12月19日):1人 8,000円
- 冬シーズン(2027年1月9日〜3月6日の毎週土曜):1人 8,800円
※「夜キハ」乗車時の重要注意点
アルコールが提供されるイベント列車のため18歳以下は参加できません。
また、車内にトイレはありませんので乗る前にお手洗いを済ませておきましょう。
時刻を決めずに回る日帰りの流れ
詳しい時刻表を組まなくても、以下のステップで回れば小湊鐵道の旅を1日満喫できます。
1.五井駅の自動券売機で「たべあるきっぷ」を購入する
2.駅直結のカフェ「こみなと待合室」で特典のコーヒーを受け取る
3.列車に乗り込み、まずは終点の「上総牛久駅」まで移動する
4.折り返しの帰りに気になる駅で途中下車し、1,000円分の飲食券を使う
5.五井駅へ戻り、JR線で帰路につく
今行ける区間で降りたい駅
運行中の区間で立ち寄りたい注目スポットは、次の4つです。
- 海士有木駅(あまありきえき):房総のご当地料理が食べられる食堂
- 上総三又駅(かずさみつまたえき):農産物や土産がそろう道の駅
- 光風台駅:鎌倉時代からある鶴峯八幡宮
- 上総牛久駅:昭和初期から続く和菓子店
特に「上総牛久駅」は現在の運行区間の終点となっており、お得な「たべあるきっぷ」での下車も可能です。
散策の拠点として、ぜひ訪れてみてください。
小湊鉄道の古い車両の楽しみ方

小湊鐵道線では、製造から60年以上が経過したレトロな車両が今も現役で活躍しています。
鉄道に詳しくなくても、見どころを少し知っておくだけで、ローカル線ならではの魅力をぐっと楽しめます。
2026年12月に製造65年を迎える車両
小湊鐵道によると、「キハ201(キハ200形)」は2026年12月に製造から65周年を迎えます。
同社はこの車両を「現存する日本最古の定期運行ディーゼルカー」として紹介しており、レトロな車両を体感できる貴重な存在として注目を集めています。

JR東日本から来た国鉄時代の車両
小湊鐵道が2020年に初めて譲り受けたのは、かつてJR只見線(福島県・新潟県)などを走っていた国鉄時代のディーゼルカー「キハ40形」です。
かつて全国のローカル線を支えた名車に、千葉ののどかな里山風景のなかで乗車できるのも、現在の小湊鐵道ならではの大きな魅力です。
只見線の乗り方・乗車レポートもまとめています。
只見線の鉄道旅を楽しみたい、ご興味のある方は、ぜひあわせてお読みください。
【関連記事】只見線に乗る前に読む完全ガイド
車両を撮るときに守りたいこと
駅で車両の写真を撮るときは、次の3つを守りましょう。
- ホームでは黄色い線の内側に立つ
- フラッシュを使わない
- 線路や畑、私有地に入らない
特にフラッシュは、運転士の目をくらませるので使わないでください。
全線復旧後に訪れたい沿線の駅
上総牛久駅(かずさうしくえき)より先の区間は、現在列車が運休しており、代行バスも平日のみのため、気軽に訪れるのが難しい状況となっています。
そこで今回は、現在運休となっている区間の各駅について、私が2019年3月に乗車した際の写真とあわせてご紹介します。
高滝駅と里見駅
高滝駅(たかたきえき)は、高滝湖のほとりにある市原湖畔美術館の最寄りの駅です。
里見駅(さとみえき)の近くには、名物「焼き豚弁当」が味わえる人気のお食事処があります。
里見駅を訪れた際は、ぜひ立ち寄って味わってみてください。
ただし、どちらの駅も運休区間にあるため、列車で行くことはできません。


飯給駅・月崎駅・上総大久保駅
飯給駅(いたぶえき)は小さな無人駅ですが、駅前にある女性専用トイレ「Toilet in Nature」で一躍有名になりました。
建築家の藤本壮介(ふじもと そうすけ)氏が設計したこのトイレは、「世界一広いトイレ」として知られています。
月崎駅(つきざきえき)は、地球の磁場が逆転した歴史を伝える地層「チバニアン」への最寄りの駅です。
上総大久保駅(かずさおおくぼえき)は、現在は平日に運行されている代行バスの停留所のひとつとなっています。



養老渓谷駅と上総中野駅
養老渓谷駅は、駅舎が国の登録有形文化財になっている駅です。
終点の上総中野駅ではいすみ鉄道に接続し、房総半島の東側の大原駅まで横断できます。
ただし、現在いすみ鉄道は全線運休となっています。


養老渓谷駅(ようろうけいこくえき)〜上総中野駅(かずさなかのえき)間の線路を走る人気のレールバイク「こみチャリ」は、現在は臨時休業となっています。
木造の温もりがある上総中野駅の駅舎は、全線が復旧すれば、再び列車に乗って訪れることができるようになるでしょう。
小湊鉄道線のよくある質問
一部区間が運休中の小湊鐵道について、出かける前に気になりそうな質問をまとめてみました。
小湊鉄道線で養老渓谷駅まで行けますか?
2026年10月25日現在、列車で養老渓谷駅まで行くことはできません。
上総牛久駅〜上総中野駅の区間が運休しているため、養老渓谷駅まで列車は走っていません。
なお、平日のみ代行バスが運行されていますが、養老渓谷方面への移動には利用できないと案内されています。
また、土日祝日は代行バスも運休となるため注意が必要です。
代行バスは土日祝日も運行していますか?
いいえ、土日祝日の運行はありません(平日のみ運行)。
2026年10月8日時点の発表によると、代行バスの運行は平日のみとなっています。
そのため、週末や祝日にお出かけの際は、列車が運行している「五井駅〜上総牛久駅」間での折り返し(往復)観光プランを立てるのがおすすめです。
「小湊鉄道たべあるきっぷ」はどこで買えますか?
五井駅・光風台駅・上総牛久駅の「自動券売機」で購入できます。
券売機でのみ販売されており、駅窓口での購入はできませんのでご注意ください。
販売は大人用のみ(小児用の設定なし)となっています。
トロッコ列車には今乗れますか?
「五井駅〜上総牛久駅」の間で運行しています。
人気の「房総里山トロッコ」は、一部運休区間があるものの五井駅〜上総牛久駅間で運転を行っています。
ただし、運転日が限られているため、お出かけ前には必ず小湊鐵道公式サイトの「トロッコ運行カレンダー」や空席状況を確認しておきましょう。
小湊鉄道線の全線復旧はいつですか?
全線運転再開の具体的な時期は、現時点では未定です。
小湊鐵道の公式発表によると、被災箇所が多く規模も大きいため、全線開通までは半年から1年以上かかる見込みとされています。
ただし、復旧工事が完了した区間から順次運転を再開していく方針が示されています。
まとめ 今の小湊鉄道線の乗り方

小湊鐵道が全線で運行を再開するまでにはまだ時間がかかりますが、現在運行している区間だけでも1日たっぷり楽しめる魅力的な路線です。
全線復旧までの間、列車で移動できるのは「五井駅〜上総牛久駅」の区間となります。
この記事の要点
- 五井駅〜上総牛久駅は通常どおり運行中
- 上総牛久駅から先は運休中(代行バスは平日のみ運行)
- 「たべあるきっぷ」は対象3駅の自動券売機で購入可能(大人2,200円)
- トロッコ列車や「夜キハ」も五井〜上総牛久駅間で運転中
この記事の振り返り
- 小湊鐵道線の基本と文化財の駅舎
- 2026年秋の運行状況と代行バス
- 今乗れる五井〜上総牛久の楽しみ方
- 小湊鉄道の古い車両の楽しみ方
- 全線復旧後に訪れたい沿線の駅
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※ 本記事の運行・運賃などの情報は2026年10月時点のものです。
お出かけ前に各公式サイトで最新情報をご確認ください。
