【完全版】仙石東北ラインと仙石線の違いを徹底解説|仙台発・松島・石巻の観光モデルコースつき

歴史

「仙台から松島や石巻に行きたいけど、仙石東北ラインと仙石線、どっちに乗ればいいの?」

名前が似ているため、「松島に行くつもりで仙石東北ラインに乗ったら、観光の玄関口・松島海岸駅に停まらなかった」という失敗が後を絶ちません。目的地に合わせて乗り分けることが、仙台発観光を充実させる最大のポイントです。

この記事では、乗り鉄目線で実際に2路線を乗り比べた経験をもとに、以下をまとめたものとなっています。

  • 2路線の違い(比較表つき)
  • 目的別の乗り分け方
  • 沿線の観光スポット(駅別ガイド)
  • 仙台発・日帰りモデルコース

旅の計画にお役立てください。

仙石東北ラインと仙石線、何が違う?

最大の違いは「松島海岸駅に停まるかどうか」です。下の比較表でまず全体像をつかんでください。

項目仙石線仙石東北ライン
起点あおば通・仙台仙台(快速)
終点石巻石巻(一部石巻線直通女川行有り)
所要時間(仙台〜石巻)約60〜90分約60〜80分
運賃(仙台〜石巻)約900円(※要確認)約900円(※要確認)
1日の本数比較的多い少ない(10本前後)
松島海岸駅✅ 停車する❌ 停まらない
座席ロングシートクロスシートあり

参照:JR東日本 公式サイト(運賃・本数は変更になる場合があります。乗車前に公式サイトでご確認ください)

料金は同じでも、停車駅と乗り心地に大きな差があります。仙石東北ラインは2015年5月30日に開業した路線で、東北本線と仙石線を短絡線(約300m)でつないでいます。東日本大震災からの復旧工事にあわせて整備されたルートで、乗り鉄的には「短絡線を通過する体験」ができる貴重な存在でもあります。

目的別・どちらの路線に乗るべきか

行きたい場所で乗る路線は決まります。次の3点で判断してください。

  • 松島観光仙石線「松島海岸駅」下車(駅から徒歩10分で五大堂・瑞巌寺へ)
  • 石巻観光仙石東北ライン「石巻駅」下車
  • 塩竈・多賀城仙石線で途中下車(仙石東北ラインは通らないので注意)

仙石東北ラインで松島方面に行こうとすると、東北本線の「松島駅」(観光地から徒歩20〜30分)しか行けず、目的地まで遠回りとなり、到着までに時間がかかります。
「松島海岸駅(仙石線)」と「松島駅(東北本線)」は別の駅——この1点を知っているだけで、旅の大きな失敗を防ぐことが出来ます。

参照:松島観光協会「アクセス」

沿線の主要観光スポット

仙石線沿線には、歴史・絶景・マンガ・グルメと多彩なスポットが揃っています。駅ごとに紹介します。
      
元仙石線205系(現在は新型
車両E131系に置換済)

📍 多賀城駅|東北歴史博物館・多賀城跡

奈良時代に設置された多賀城跡は、かつて東北の政治の中心だった史跡で、無料で見学できます
隣接する東北歴史博物館(有料)では東北全域の歴史を体系的に学べ、歴史好きには半日コースとして最適です。
アクセスは、JR東北本線「国府多賀城駅」の隣りにあります。仙石線で来られる場合は「多賀城駅」下車徒歩約25分またはタクシー約10分もしくは駅前のコミュニティバスをご利用ください。

参照:東北歴史博物館 公式サイト(営業時間・入館料は公式サイトでご確認ください)
参照:多賀城跡 多賀城市環境協会

📍 本塩釜駅|鹽竈神社・海鮮グルメ

全国約500社の塩竈神社の総本社で、202段の石段を登りきった先の眺望が見事です。駅周辺には鮮魚店・寿司店が集まり、新鮮な海の幸をリーズナブルに楽しめます。
鹽竈神社へのアクセスは
JR仙石線 「本塩釜」駅より徒歩で約15分、タクシーで約3分
JR東北本線 「塩釜」駅より徒歩で約25分、タクシーで約5分

参照:志波彦神社・鹽竈神社 公式サイト

📍 松島海岸駅|五大堂・瑞巌寺・島巡り観覧船

日本三景のひとつ。駅を出ればすぐ松島湾に面した遊歩道があり、五大堂(無料)・国宝の瑞巌寺・島巡り観覧船と、主要スポットが徒歩圏内にコンパクトに揃っています。
また、松島海岸には遊覧船があり、松島周辺を周遊するコースなどがあり、半日〜1日かけてじっくり楽しむことが出来ます。
  

参照:瑞巌寺 公式サイト松島観光協会(拝観料・遊覧船料金は公式サイトでご確認ください)

📍 石巻駅|石ノ森萬画館・日和山公園

「仮面ライダー」「サイボーグ009」で知られる石ノ森章太郎の出身地です。
駅には石ノ森作品のキャラクター像があり、それだけでも楽しむことが出来ます。
旧北上川の中州に建つ石ノ森萬画館はユニークな外観で、子どもから大人まで楽しめます。
日和山公園からは市街地と震災遺構を一望でき、復興の歴史にも触れられます。
   

参照:石ノ森萬画館 公式サイト(開館時間・入館料は公式サイトでご確認ください)

モデルコース|仙台発・日帰りおすすめプラン

初めての方には「往路:仙石東北ライン、復路:仙石線」で石巻と松島を両方楽しむプランが最もおすすめです。1日で2路線を乗り比べながら、2大観光地を効率よく巡れます。

時刻(目安)行動
09:25仙台駅出発(仙石東北ライン)
10:15頃石巻駅着 → 石ノ森萬画館・昼食
14:24頃石巻駅出発(仙石線)
15:07頃松島海岸駅下車 → 五大堂・散策
18:12頃松島海岸駅出発(仙石線)
18:51頃仙台帰着

※時刻はあくまで目安です。出発前にJR東日本の時刻表でご確認ください。

知っておくと得するフリーきっぷ情報

仙台〜石巻の往復運賃は約1,800〜1,900円。途中の松島海岸や塩竈でも降りるなら、フリーきっぷの方がお得になる場合があります。代表的な3つを紹介します。

① 小さな旅ホリデー・パス(最もおすすめ)

土日・祝日限定で、仙石線・仙石東北ライン・東北本線など宮城県内のJR線が1日乗り放題(山形県・福島県の一部区間含む)になるきっぷです。
仙台〜石巻の往復だけでほぼ元が取れる計算になり、途中の松島海岸・塩竈に自由に途中下車できるのが大きな魅力です。
また、一部区間ではありますが福島県や山形県など、県を跨いだ移動が出来る大変おトクなきっぷです。

参照:JR東日本 小さな旅ホリデー・パス(料金・販売期間は【要確認】)

② 仙台まるごとパスワイド(デジタル版)

仙台駅を中心とした下記区間(①②)が2日間乗り降り自由のお得なきっぷです。

①フリーエリア内のJR線・仙台市地下鉄線・仙台空港アクセス線、阿武隈急行線(槻木~あぶくま間)の普通列車(快速含む)の普通車自由席

②仙台市営バス(楽天シャトルバス除く)・るーぷる仙台(観光型市内巡回バス)・宮城交通バスの一部路線(仙台駅前~秋保大滝間)及びミヤコーバスの高速石巻線(東北大学病院前~石巻専修大学間)

特徴は鉄道路線だけでなく、バス路線にも乗り降り自由の区間があるということです。
これにより、行動の範囲がぐっと広がります。

ただしこのきっぷはデジタル版のみで紙のきっぷの取り扱いはありません。
また、指定券売機やみどりの窓口では購入できず、「TOHOKU MaaS」WEBサイトにアクセスしたスマートフォン上のみでのみ購入可能となりますので合わせてご注意ください。
公式サイト:TOHOKU MaaS

1泊2日で仙台近郊を広く旅したい方に向いています。

参照:JR東日本 JRまるごとパスワイド(デジタル版)(料金・エリア・販売期間は【要確認】)

③ Suica(交通系ICカード)

仙石線・仙石東北ラインともにSuicaが使えます。フリーきっぷを使わない場合でも、切符を買う手間が省けてスムーズに乗降できます。

きっぷ名使える日主な特徴料金
小さな旅ホリデー・パス土日・祝日の1日間宮城県内(福島・山形県内の一部区間)JR線が1日乗り放題【要確認】
仙台まるごとパスワイド(デジタル版)2日間仙台近郊のJR・地下鉄・沿線が乗り放題【要確認】
Suica毎日切符不要・タッチで乗降通常運賃

※きっぷの料金・販売期間・エリアは変更になる場合があります。旅行前にJR東日本 おトクなきっぷのページでご確認ください。

車窓の見どころ|どの席に座ればいい?

せっかく鉄道で移動するなら、車窓からの景色も旅の楽しみのひとつ。2路線それぞれの見どころとおすすめの座席側をご紹介します。

仙石東北ライン|おすすめは進行方向右側

仙台→石巻方向に乗る場合、進行方向右側の窓席がおすすめです。車両はクロスシート(窓向き座席)なので、ゆったり車窓を楽しめます。

区間車窓の見どころ
仙台〜短絡線(東北本線区間)広大な田園風景。晴れた日には奥羽山脈の遠景も
松島駅〜高城町駅間短絡線(約300m)速度が落ちて住宅地をゆっくり通過。2015年開業の”新線”を体感できる乗り鉄ポイント
高城町〜石巻(仙石線区間)防潮堤越しに太平洋が垣間見える場所あり

仙石線|松島湾の絶景は左側から

仙台→石巻方向に乗る場合、松島海岸付近では進行方向左側の窓席から松島湾の島々が見えやすくなります。
ただし、仙石線はロングシートのため混雑時は正面の車窓が見えないことがあります。

区間車窓の見どころ
あおば通〜陸前原ノ町(地下区間)出発は地下からスタート。地上に出ると景色が一気に広がる
松島海岸付近松島湾に浮かぶ島々が車窓に映る。一瞬なので見逃さずに
東名〜野蒜間(高台移設区間)震災復旧で内陸高台に移設された新線区間。太平洋を見下ろす仙石線随一のビュースポット

参照:東日本大震災の教訓継承サイト(復興庁)

まとめ

仙石東北ラインと仙石線は、「どちらかを選ぶ」より「両方乗る」プランが一番充実します。

料金は同じでも、仙石東北ラインのクロスシート車両の快適さ・短絡線という珍しい体験・仙石線の松島海岸への直アクセスと、それぞれに代えがたい魅力があります。

仙台近郊の鉄道旅が、格段に楽しくなります。


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